時間と手間ひまをかけて選び抜いたマシンやウエアが揃ったら、自宅の庭や自宅マンションの敷地内、または裏道の車や学童の通りの少ない安全で人に迷惑のかからない場所で、乗ってみましょう。できれば一人ではなくロード経験者がいっしょにいればベターです。
サイクルショップの店員さんに色々とアドバイスは受けているでしょうが、実用自転車に慣れた方にとってもロードレーサーは別世界です。乗って進んで止まるを繰り返し、焦らずゆっくりと慣れていきましょう。...でもその前に!...
初心者ロード講座.003★まずは乗る前点検。
まずは安全を確保できる場所で乗ってみましょう。しかしその前にこの時点で習慣づけるべき点が幾つかあります。自動車の運転に法律で義務づけられている仕業点検と同じようなことですが、これから先の安全で楽しいロードバイクライフを過ごすために絶対に行いましょう。
1).前後輪共に、正しく装着されているか?
軸のクイックレリーズが緩んでいると、大事故につながります。また真っ直ぐに装着されていないと走行中ブレーキとリム(車輪)が常に接触していてトラブルに原因になります。
2).前後輪のタイヤの空気圧は適正か?
タイヤにはそれぞれ適正の空気圧があります。詳しい事はタイヤを買う時にやマシンを買った時にショップ店員さんに訪ねるのが良いですが、走る場所・天候、ライダーの体重、タイヤの太さによっても多少差がありますが、大まかにザックリ言うと、路面がドライの時は8〜9kgf/cm2、ウェットの時は7〜8kgf/cm2くらいと覚えておいて差し支えないでしょう。(ロードバイクを購入する時は気圧計の付いた空気入れの購入も忘れずに!フレンチバルブと指定してください!)空気圧は高すぎても低すぎてもタイヤの本来のグリップ性能が失われて大変危険です。
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3).ボルトは適正に締めれているか?
ハンドルバーの付根の軸の部分が緩むと落車の原因になります。乗る前に後輪のブレーキだけかけながら車体を前後に動かしてみて前輪の車軸を受けているフォークが前後にグラグラと動いたボルトが緩んでいます。ショップに行って診てもらいましょう。またフロントギアのチェーンホイールの複数のボルトも均等に締まっているかアーレンキー(六角レンチ)で確認しましょう。あとサドル周りも意外と緩みやすいので要注意です。
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4).ブレーキは適正に作動するか?
ブレーキレバーを引いてブレーキシューが均等な度合いで左右のリム(車輪の輪っか)に接触しているかを前後輪ともに確認してください。片利きの場合は、ブレーキ本体の軸ボルトを一旦緩めて調整が必要ですが、これもショップでやってもらった方がいいかもしれません。その際にはその作業をじっくりと観察してやり方を覚えてしまいましょう!これはどの作業に於いても同じで自転車を丸々組立てるのは無理にしても日頃のメンテナンスは一通り出来るようにショップ店員さんの時間が許す限り教えてもらっておいた方が良いと思います。自分でメンテナンス出来るとマシンに愛着も沸きますし、その分安全走行の意識も芽生えます。
5).チェーンの油切れはしていないか?
チェーンもチェック事項には欠かせないパーツです。チェーンの汚れはチェーンに塗布してある潤滑油に路面の砂や土がこびれ付いて発生します。チェーンに汚れが貯まり過ぎると、変則時(ギアチェンジ時)に、抵抗が増してチェーンやギアの余計な摩耗によるチェーン切れや、変則エラーが起こったり、最悪の場合リアディレーラーがチェーンに巻き込まれ大落車に成りかねません!最近この手の事故のニュースも度々耳にしますので要注意です。
まずはロードバイク専用の簡易的なスタンド(ディスプレイスタンド)を使ってマシンを自立させ、片手でペダルを掴んでゆっくりと後輪を回し、もう一方の手でボロ布などを使いチェーンの汚れを拭い去りましょう。この際に手や衣服がギアに巻き込まれないように注意してください!そしてある程度奇麗になったらチェーン専用の潤滑油をスプレーしておきましょう。ここでまた注意事項ですがチェーンオイルをスプレーするときは前後輪のリムのブレーキシューとの接地面には絶対にかけないように!もしかかってしまったら入念に拭き取っておいてください。命に関わるので!
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6).ギアチェンジが適正に行われているか?
前の項で折角自転車をスタンドに立てたので、ついでに前後のギアの変速チェックもしておきましょう。先程同様片手でペダルを掴んで後輪をゆっくり回しながら変速レバーで前後共に順次変速してみて、スムースに変則が行われなかったり、変速したのにチェーンがカラカラと音を立てる時は調整が必要です。大抵の場合レバーと変速機を繋ぐワイヤーの伸び縮みによって生じる問題です。これは変則レバー側と、ディレーラー(変速機)側に調整の機能が前後ともにあるつまみを少し回してワイヤーテンションの強弱で調整しますが、やってみて改善しない場合はディレーラー本体の調整が必要かもしれませんので、ショップに相談してみて、これも調整の仕方を覚えてしまいましょう!
ギアチェンジの調整がなかなか出来ない場合は、経年変化でチェーンが延びきっているか、落車をした時にマシンのフレーム自体が歪んだかヒビが入った可能性もあります。新車の時は心配ありませんが、後々の参考にしてください。
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マシンの安全点検以外にもチェック項目はいくつかあります。それは自分自身の身なりのチェックです。ウエアの着こなしはダサくないか?...はもちろんの事、ヘルメットを適正に装着しているか?手袋(サイクルグローブ)は装着したか?補給食・飲料水は持ったか?サイクルコンピューターは装着したか、またサイクルコンピューターの車輪の係数は正しく入力してあるか?サングラスは?予備のタイヤ・チューブは?パンク修理の携帯キットは?携帯型の空気入れは?...などなど、慣れてしまえば簡単な事ですが、最初はチェック項目のリストを作って家を出る前に確認しましょう。
また、冬季はこれに幾つかの項目が追加に成りますがそれはまた次の機会にお話します。
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以上は自走で練習場所まで行くケースで最小限のチェック項目ですが、車載で向かう時は気圧計の付いた空気入れや、スタンド、基本的な工具など範囲は広がります。〜尚、車で行く際、レーサーシューズとヘルメット、サイクルコンピューターを忘れる可能性が高いのでご注意を!!
と、いうことで話が長くなりましたが、とりあえず試走してみましょう!
家の近所や庭などで試走する場合は上記のような重装備でなくてもいいのですが、シューズは勿論、ヘルメット、グローブは絶対に身につけましょう。走ってなくても立ちゴケ(止まった状態で倒れる事)しただけでも頭に重傷を負う場合もありますので、ヘルメットは必需品です。
次回は乗り始めの注意事項などについて記述します。
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