ロードバイクの乗り降りやブレーキング、ギアチェンジなど、走ることに少し慣れたら、練習コースで、走行してみましょう。
日本国内ではロードレースの練習に適したコースは欧米に比べて少ないのですが、それでもキチンと道路交通法を守って、人や車に迷惑を掛けないように走れば、練習場所は結構あります。自分は東京都に在住ですので、おもに大井埠頭や多摩川や荒川の河川敷の自転車道路なのですが、足を伸ばせば、八王子方面の『和田峠』・『大垂水峠』がありますし、神奈川県の箱根周辺や静岡県の富士五湖周辺も走りやすいところがあります。また一般の交通環境とは遮断されたクローズドのコースでしたら、有料ですが静岡県修善寺の『サイクルスポーツセンター』や、群馬県の『群馬サイクルスポーツセンター』などもあります。しかし毎週行くのも大変なので、地元に一番近い練習場所をインターネットなどで捜してみましょう。『ロードバイク』『 練習』と住んでいる地名で、検索すれば全国至る所に走れる場所があることがわかります。
ただ、最初は1周5〜10km程度の周回コースがお勧めです。何かトラブルあった際に、時間単位当たりの他のライダーと遭遇することが多い分、安心感があるからです。...では練習コースに出てみましょう!
初心者ロード講座.005★いざ練習走行へ!
安全第一で、のんびりと走ってみよう。
自走で行く人は、ロードウエアやヘルメット、グラブ、ロードシューズを身につけ、簡単な工具や、スペアタイヤやスペアチューブや補給食や飲料水をナップサックに詰めて、また車に自転車を積んでいく人は、補給食や飲料水やスペアタイヤ、チューブは勿論のこと、一通りの工具やスタンドや、レギュラーサイズの空気入れなども積んで行きましょう。その際に忘れがちなのはヘルメットとグラブとシューズ!チェックは怠りなく!
そしてコースに出る時は、まずは周りの安全を確認!特に後方確認は重要です。多くのライダーが集まるコースでは自転車同士の事故が多いので要注意です。
周回コースならば、まず1周ゆっくり走ってみましょう!(ラインコースならば数キロ走って戻っても......。)と、言うのも、いきなり長距離は無理なのと、ハンドルの位置やサドルの位置が本当に自分の身体やフィーリングにに合っているか?を確かめるためです。5キロ、10キロと進むうちに、負担が過度にかかって疲れたり痛くなったりする部分はないか?実際に走って感じ取ってみましょう。
ライディングポジションを再点検。
サイクルショップで、しっかりと計測して、試乗して身体に合うバイクを買っても、実際に走ってみると微妙に合わないものです。それは着ているウエアの違いやシューズの違い、グラブの装着のあるなしによっても違うし、サイクルショップでの試乗と、コース上での前を見据えたクラウチングフォームでの乗車姿勢違いなどから来る違和感です。
とくにレーサーパンツのインナーパッドの厚さは、その設計思想によりメーカーごとに様々で、サドルの高さの設定に顕著に影響します。またシューズに中敷きを入れただけでも影響はでます。
また上体になかなか力が入りずらかったり、やたらに腕が疲れる場合はハンドルの幅が広すぎることが原因の可能性があります。ハンドルの幅寸は肩幅から割出して、試乗して選んだと思いますが...、ただ試乗したときと、ペダルにトルクをかけて走行した時では、背中や肩の筋肉の形も変わり、腕も脇をしぼった上体から繰り出されているので、ハンドル幅も1〜2cm狭いものが適していることもあります。でもハンドルはこの場で簡単に換えられないので、今後の検討事項にしましょう。ということで、いろいろ調整して、タイヤの空気圧も適正かチェックし、飲料水の入ったボトルをバイクに装着し、ヘルメットも忘れず冠ったら、ちょっとだけ長距離を走ってみましょう。
最初はペダリングよりも呼吸法が大事。
自転車の走行において何より大事なのは安全走行なのですが、その次に大事なのは呼吸法です。良い呼吸法をビギナーの内にしっかり身につけておけば、自転車走行がより楽しくなります。
その呼吸法とは、まずは鼻呼吸!これは日常においても呼吸の基本なのですが、風を受けながら進むライダーにとっては最重要な呼吸法です。冬場はとくに空気が乾燥してい冷たいので、口呼吸をすると気管支炎になる可能性が高く、夏場でも口に虫や、跳ね上げた小石が入ったりしてデメリットも多いのです。
鼻で勢いよく吸って、軽く開いた口からゆっくり吐くのが理想的な呼吸法です。これは車のガソリンエンジンとほぼ同じ原理で、自転車は通常の走行では有酸素運動なので、早く酸素を肺に入れるために気道の狭い鼻から吸った方が、気流が高速で体内に入り、気道の広い口から吐いた方が気流の速度が遅く、肺が酸素を充分に取り入れることが出来る時間が設けられ、効率の良い有酸素運動となるからです。
この呼吸法を最初から実行して身につけてしまえば、他のライダーよりも必ず?速く長く走れること間違いなしですし、脂肪燃焼の効率も高くなるので、ツール・ド・フランス出場を目指していないダイエット目的の方にも有効です。プロのレーサーがタイムトライアルなどで『鼻腔拡張テープ』を鼻に付けているのも鼻呼吸が如何に大事かを示しています。
このことを意識して20〜30キロを時間をかけてゆっくり走ってみましょう。何人のライダーに抜かれても自分のペースを守ってじっくりとやってみましょう。ただゆっくり走る際は、他のライダーが抜き易いように、なるべく道路の左に寄ってフラつかないように走行しましょう。
最初は低速走行で良いので、以上の基本的な動作を始めの内にしっかり身に付けてしまいましょう!いずれも慣れてしまえば自然に出来ることばかりです。
次回『初心者ロード講座.006』も練習走行の基礎の続きを、記述します。