エンドレスが開通し、待ちきれず試運転。しかし...

w03k-m-714.jpgw03k-s-714bass.jpgレイアウトの構想が決まり完成予想図や簡単な設計図も描き起こし、難関の土台作りも完了して、待望のメインのエンドレス(輪っか状に配置したレール)の敷設工事も寝るのを忘れて完了し、パワーパック(電源ユニット)からの配線図も、写真の手前にあるように、走り書きで描いて、とりあえずの配線をし、...待ちに待った通電!(1人で拍手喝采!)

ここまで来ると、工事をそっちのけで、眠っていた車輌達を叩き起こして、走らせたくるのは人情というもの...。気が流行っていて車輌の収納棚の手前にあったモノから適当に出して来たので、形式はバラバラ。オハネ25・モハ103系・スハネ10・キハ10・モハ185系と意味不明な編成をEF65-1000番台が牽引する有様。でもこれで、にやにやしながら小一時間は楽しんでしまいました。

w03k-s-714rail.jpgw03-LM714zumen03.jpgw03-LM714zumen01.jpgw03k-s-714rail03.jpg

ここからは苦手な力仕事はほとんどありませんが、レールの犬釘を丁寧に刺したり、カーブで内側の余ったフレキシブルレール(自由に曲げられる柔軟性のある線路)をノコでカットして調整したり、ポイントマシンの電気配線をしポイントスイッチで左右の切り替えをチェックしたり、根気のいる単純作業が続きます。これを我慢強く乗り越えれば、その後は楽しい世界に突入!
ここからは、思い描いていた山や街などのシーナリィー(風景)を作り上げて、時には完成予想図には無かった展開や、思いもよらない新しい発想や発見に一喜一憂しながら、鉄道模型の世界を満喫できる至福の時間なのです。

w03k-s-714rail02.jpgw03k-s-714rittai.jpgw03k-s-71401.jpgw03k-s-714sketch01.jpgところが...。丘へ続く高架橋を橋脚に乗せボンドで接着しダンベルや椅子などで重石をして固定し、ポイントレールやヤードのレールも敷設して、ストラクチャー(建物などの構造物)も仮配置したところで、なんと!引っ越しの話が持ち上がり、新居は多少広くなったものの、間取りの都合でこんな大きなレイアウトを置く場所も無く、あえなく工事は中止。越した先ではこの作り掛けのレイアウトは庭の隅に立てかけられて、日々朽ち果ててゆく運命になり、『幻のレイアウト』になってしまいました。残念!

こんな事にならぬように、欲張らずにレイアウトは、なるべく小さめで作るか、分割式で計画性の高いものをおすすめします。以上、失敗例として参考になれば幸いです。

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Nゲージ妄想レイアウト、珠玉の一枚!?

w03-LM714zumen04.jpgむか〜し昔に描いた、妄想と空想が満載の一枚のレイアウトのスケッチを先日発掘しました。ここ数日レイアウト製作記を綴っているうちに、1988年頃に妄想に駆られて広大なレイアウトのスケッチを描いた記憶が蘇って来て探しに探し、ついに見つけました!出て来たスケッチは、まるで宝探しの古地図のような色合いでシミだらけ。破れないようにそっと広げてみると、そこは、夢のような有り得ない世界。

このスケッチは学生時代に住んでいた六畳一間に作った狭小スペースのレイアウトが忘れられず、社会人なって新居に移り住んだ時に、いつかまたレイアウトを復活させようと、暇な時間を使い毎日コツコツと妄想を重ねて描いたものです。

発見した時、自分としては珠玉の一枚だ!と思っていましたが、よ〜く見るとこの珠玉は突っ込みどころが満載!そもそもサイズをどの位に設定しているかが不明で、推測するに3×6メートルは軽くオーバーしていて、思い付いていきなり描き始めたこともあり計画性が皆無で、線路や建物の配置や土地の区分けも行き当たりばったり。特に線路の配置は、山岳コースや平地の長い直線や長短のトンネル、複雑な立体交差、大容量のヤードなどあらゆる設定を欲張ったので、辻褄合わせや迷いがいっぱいです。

また奥の山の上は「ほんとに?」と思うほど無理矢理な勾配と曲線があり、長い直線の駅も非現実的なものです。そのほかにもまだまだあります。橋の構造も変だし、右奥の跨線橋の存在も変。川のあり方も奇怪で、このまま行くと上流にはかなりの大きな滝がなければ成り立たないなど、突っ込みどころには事欠かないのであります。

でもそれがレイアウトの醍醐味で、現実の世界ではこんな小さなエンドレスの鉄道は無いし、元々が虚構の世界であり、表現したい多くの状況を、如何にしてだまし絵のようにトリッキィーな部分を気づかれずに隠し込むかがポイントです。その点でこのスケッチは結構突っ込みどころが露呈していますが...。

w04lion-n001.jpgw03-lm714-boad050.jpg山あり谷あり、トンネルに入っては出て、河川もあり、本線、ローカル線、廃線、街、村、田畑、ヤード、ターミナル駅、ローカル駅、駅前の雑踏、田舎の静寂などなど...とにかく絵で描けば何でもありです!多少パースが狂ってようが街が歪んでいようが、願望を絵にしてみる事は実際に現実的なレイアウトを作る時には大変役立ちます。
このあと前にも紹介した『1200×2670mm』の次のレイアウトの設計工作にこの『妄想スケッチ』かなり役立ったことは言うまでも有りません。
このように願望を全て洗い出して、何が出来て、何が出来ないのかを知ったうえで設計した方が、後悔の無い理想的で、いつまでも楽しめるなレイアウトが出来ると考えます。

これからレイアウトを作ろうと思ってる方、バンバン妄想スケッチを描いてみましょう!

レイアウトの構想が決まったら、まず土台作り。

w03-lm714-boad050.jpg絵的にはとっても地味で、ただの散らかった部屋のようですが、これは、Nゲージのレイアウトの土台の制作中の様子です。手前にコーヒーがあって、何やらのんびりムードです。
先日、盛り鉄>>ゆるーく嗜む鉄道模型>>『レイアウトの設計図の前に、まずはスケッチを。』のページで、ラフスケッチを紹介した『1200×2670mm』のレイアウトを妄想の世界から抜け出して、具現化への第一歩を標してみました。と言っても1990年の初夏のことで、前回記述したように、引っ越しで未完成のまま終わったレイアウトですが、途中までの手順を紹介します。

w03-lm714-050.jpgw03-LM714zumen02.jpgw04lion-n001.jpg鉄道雑誌などでレイアウトの製作写真はよく見受けますが、完成予想図やスケッチ、図面などはあまり掲載されないので、前回と同様に、土台の段階のスケッチ(写真中央)も掲載してみました。
前回も掲載した写真右の完成予想図のスケッチから柱の位置を決め、ヨコに渡す角材や板が、センターにある取り外し可能な作業用に体を乗り出すための穴や、池や河の掘り下げ部分に交差しないように実寸で割り出し、しかもレイアウト下が収納スペースとして活用出来るよう、キャスター付きのカゴなどが収まるように配慮しました。これだけのスペースを一人で占拠するわけにはいかないので......。

工作としては至って単純で、買い揃えた角材やベニヤ板を、寸法通りにノコギリで切って、L字かなぐと木工用のネジでユニットごとに組み立てるだけのことですが、ここで大事なのは、このようにサイズが大きい場合には強度がかなり必要なので金具とネジは惜しまず使い、出来れば邪魔にならない裏側などに筋交いの角材を入れると安心です。作業が進み山などを作り込む際に、土台に体重をかけることもありますので、強度は確実に確保しておくことが肝要です。

w03-lm714026ss.jpgまた作ったあとで解った事ですが、線路を敷いて車輌を走らせるためには、かなりのリード線が必要になります。そのリード線が下にビロビロとぶら下がっては事故の元なので、何本も渡してあるヨコ板にそのリード線を効率的に通す穴をいくつも開けておく事が必要です!きちんと計画を立てて必要な所だけ開ければ良いのですが、レイアウトを盛って行く段階でどのように展開するか、不確定な要素も有りますので、あちこちに始めから開けておく事をお勧めします。
実際このレイアウトでは、約30個のポイントマシンそれぞれに4本のリード線が付き、それだけで120本。また線路への電力、信号機や街と建造物などの明かりなどで、合計で200本以上のリード線が必要でした...。レイアウトの下はそれはそれは大騒ぎの状態で、仕方なく後から穴をいくつか開けましたが、潜り込んでの作業には難儀しました。

ということでレイアウト作りは楽しいものですが、ある程度の計画性と想像力とが必要ということです。むしろ計画している時の、空想と妄想が一番楽しかったりしますが...。この続きはまた後日。

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レイアウトの設計図の前に、まずはスケッチを。

w04lion-n001.jpgNゲージのレイアウトは、作っても楽しい、走らせても楽しいものですが、設計図を描く前の段階の構想を練っている時間が、妄想が妄想を呼び、一番楽しかったりします。

現実的な寸法をもとに常識的なスケール感で設計をしていると、後で実際に車輌を走らせた時に、往々にして変化が無くつまらないものになって仕舞いがちなので、ここは一度スペースに見合わなくても、自分のやりたいことや好みを絵にしてみることです。
到底無理な発想でも、奥のカーブを限界まできつくしたり、立体交差を作ってエンドレスの内と外をつないで一周の距離を稼いだりなど、絵にすることで色々な発見があります。
自由に発想して夢と妄想がいっぱいに広がったところで、自分の部屋の現実のスペースに向き合うと、意外と何でも出来る広さに感じられて、多くの妄想が具現化できます。
しかもイメージを絵にするだけならほぼ無限大で、費用もさほど掛かりません。この段階で終わってしまい、実際にレイアウトを作らなくてもかなり楽しめます。勿論ある程度の絵心は必要になりますが、使う画材もそこらにあるボールペンやサインペン、色鉛筆などがあればOK!絵のタッチも自分で楽しむものなので自己流で充分です。

上のイメージイラストは、下左の写真の六畳一間のアパートで暮らしていた時に作った小さな自己流レイアウト元にを、引っ越した先で倍の大きさが可能になったために、妄想を絵に表現したもので、不足しがちだったヤードも広くして、展示も兼ねていつも数十輛が待機できるようにし、また人の気配が感じられるように市街地や田んぼなども広くした上で大きな駅や、複数の山も配置して変化をつけるなど、てんこ盛り状態に描いてみました。

w03k-s-ootsuka03.jpgw03k-s-714train01.jpg後にこの絵をもとに簡単な平面図を描いて、写真下右のように実際にレイアウトの作成に取りかかりましたが、工事半ばでまた引っ越したため線路を敷いて走行可能になったところで未完成のまま頓挫してしまったのですが、それでも十二分に楽しめました。

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どうしても走らせたくて、六畳一間の狭小スペースで作ったてんこ盛りのレイアウト。

w03k-m-ootsuka.jpgのサムネイル画像Nゲージの車輌コレクションはあっても、レイアウトに手を出すのは、大変そうだなぁ...。と思っている貴方!小さなスペースでも手軽に、充分楽しいレイアウトが作れます。とにかく始めて見ましょう!

斯く言う私も、面倒くさがり屋で到底レイアウトに手を出すなんて考えた事もなかったのですが、昭和54年(1979年)のある日のこと、ぶらっと寄った近所の模型店『グリーンマックス』で、冷やかし半分に買ったキハ82を毎日眺めていたら、どうしても走らせたくなって、ベッドと机と本棚で目一杯だった六畳一間に、夢と妄想を凝縮したレイアウトを作ってしまいました。

w03k-s-ootsuka02.jpg当時はレイアウトの作り方の参考になる本は、月刊誌の『鉄道模型趣味』か、ハードカバーで少々値が張るレイアウトの作り方のHow to本しかなく、中学生の時に所属していた理工部の鉄道模型部門の、先輩方が作ったHOゲージの広大なレイアウトの記憶を辿りつつ、あとはアドリブで作ってみました。

まずは仕事柄使い慣れていたB全判(B1サイズ=1030×728mm)の水張り用のパネルを行きつけの画材店で2枚購入し、近所のホームセンターでたまたまバーゲンセールをしていた檜の角材を数本と、釘と金槌、のこぎりなど基本的な日曜大工道具を購入。
角材でザックリと土台を作って、そのうえにパネルを2枚敷いて、2〜3時間でベースが完成!この状況を解りやすく描写すれば、駅のコンコースなどに貼ってある大きなポスターが、ど〜んと六畳一間の中心に敷いてあって、そのまわりを寝床と作業机が囲む感じです。つまりNゲージのレイアウトが主役の生活ということに相成ってしまいました。

w03k-s-ootsuka01.jpgで、こんな広大なスペースが出来ればやはり最初にやってしまう事はただ一つ。「とりあえず何か走らせてみたい!!」と、前日買っておいたフレキシブルレールを輪っか状に数本の犬釘で敷いてパワーパックをつなぎ、モーターカーの『キシ80』をレールに乗せスタート!...これだけで数時間はお腹いっぱい状態!!翌日からは、職場に出勤しても早く帰りたくて仕事が手につかない日々が続いたのでした。
しかしあまりに無計画で、行き当たりばったりで突っ走ったので、左の写真でわかるように、なんとなくレールのカーブの度合いやポイント周辺のレールの曲線がギクシャク!街や道路の造作も『思いつき感』にあふれています。

そもそもこの時は設計図も描かずに、パネルのベニヤ板に直接サインペンで、レールの敷く位置を手書きで記しただけで作業を始めたので、赤いトラス橋で立体交差した2重のエンドレスも作業の途中で思いつくなど、急な工事で勾配も一定ではなく、ブルートレインの『はやぶさ』のフル編成は、補機のEF65-1000番台で重連にしないと登れない始末。しかし失敗を繰り返しながらも、なかなか面白いレイアウトが出来て、自分なりに大満足でした。
考えてみれば、本物の街が出来あがって行くのも、個々の地主さんの思いや、偶然や行き当たりばったりや、そこに再開発や都市整備などの行政の思惑も絡んで、違和感の中に調和があるような情景が多い物ですが、そんなリアルな感じが偶然にも表現できた気がします。

これを読んでやる気になった方!正確な設計図よりも空想と妄想を広げて自由に工夫して作ってみてはいかがでしょうか。細かい手順やコツは追ってゆるゆると記載して行きますのでお楽しみに!

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