DSC00865ssss.jpgこの一枚の写真を見て、ここが何処だかすぐにわかる方は、今やかなり多いのではないかと思います。
そう、ここは、九州大分県は湯布院の御三家の宿のひとつ『亀の井別荘』のロビーからの風景なのです。

自然をいかした素朴な佇まいの庭と、深呼吸したくなる空気、そしてテーブルの上のウェルカムのお茶とお菓子。この空間に身をおくだけでも『亀の井別荘』に来て良かったと思わせます。

訪れたのは2009年6月1日、梅雨入り直前の爽やかな晴天の日でした。その前に湯布院を訪れたのは1985年の10月で約24年ぶりでしたが、JR由布院駅をはじめとして『湯の坪通り』も見違えるように、様変わりしていて驚きました。1985年当時は旅雑誌や女性誌で湯布院の良さが取り上げられ始めた頃で、実際には観光客も疎らで、お土産屋も数件の本当に静かな温泉郷でしたが、今は日によっては『湯の坪通り』あたりは東京の原宿のようです。

それでも目抜き通りを一歩はずれると、昔と変わらぬ豊かな自然と癒しの静寂があり、良い温泉郷の趣は変わらぬままでした。
前回はこれも御三家のひとつで老舗旅館の『玉の湯』に宿泊して、とても大満足だったので、今回はもうひとつの御三家『亀の井別荘』に宿泊しました。

DSC09569sss.jpgDSC01186ss.jpgDSC00909sss.jpgDSC00035ss.jpgこの『亀の井別荘』も期待以上の良い旅館で、駅からタクシーに乗って門の前に到着するや否や、係の人が出迎えに来て、旅行バッグを持ちエントランスに誘導してくれて、最初から至れり尽くせり。そして手入れの行き届いた庭、ウェルカムのお茶とお菓子でくつろげるロビー、落着ける客室、地元の美味を楽しめるレストラン、庭に囲まれたガラス張りの大浴場や露天風呂など全てに於いて、もてなしの心が行き届いていて最高の一泊となりました。

DSC00580s.jpgDSC09914.jpgw02-kamenoi-dinner02.jpgw02-kamenoi-dinner.jpgこの『時を忘れてしまいそう』な、とっておきの癒しの空間は湯布院ならではのもので、ほかの温泉街ではなかなか味わえません。逆の言い方をすれば、この街は娯楽施設がほとんどなく、それを目当ての方にはお勧め出来ないということです。
とにかく、湯布院はのんびりとした時間を楽しみながら、心を癒す温泉郷なのです。

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DSC09381ss.jpgJR九州は趣向を凝らした観光列車の宝庫。『ゆふいんの森』『あそぼーい!』『A列車で行こう』『九州横断特急』『SL人吉』『いさぶろう・しんぺい』『はやとの風』『指宿のたまて箱』『海幸山幸』と、どれも魅力あふれる列車ばかりです。
上の写真は2009年6月に気動車特急『ゆふデラックス』の前方パノラマウインドーから見た田主丸駅での大分発特急『ゆふいんの森』との列車交換の風景です。この展望席は人気が高く予約が取れない状態でした。しかしその『ゆふデラックス』はこのあと2011年1月で惜しまれつつ運転を終了しましたが、2011年6月からは内外装ともリニューアルして、豊肥本線の熊本〜阿蘇〜宮地間を観光特急「あそぼーい!」号として活躍しているようです。

九州新幹線が開通した今でも、JR九州は比電化区間が多く観光路線も気動車の列車が中心で、決してスピーディな旅行ができる訳ではないのですが、それを逆手に取って、のんびりと旅行を楽しむための工夫を車輌に施し、鉄道の旅の付加価値を上げている点が好感の持てるところです。

DSC09305ss.jpgDSC09376ss.jpgDSC09332.jpgこの『ゆふデラックス』もその例外ではなく、北海道で活躍してきたキハ183系をベースに設計された先頭車輌は、運転席を屋根裏部屋の様な場所に設け、最前列にパノラマウインドーを設置した展望室が最大の特徴で、風光明媚な九州の旅を満喫できる仕掛けになています。
またこの展望室と一般席の間には、和のテイストをいかした洒落たパーテーションがあり、開放感と落着いた雰囲気を演出しています。
DSC09322.JPGDSC09326.jpgDSC09339.jpgDSC09341.jpgDSC00834.jpgDSC09569ss.jpgこの日は『長崎ハウステンボス』から湯布院へ向かうために鳥栖駅からの乗車でしたが、車内で『中央軒』の『かしわめし』や『焼麦弁当』を食べながらのんびりと風景を堪能しました。
そしてこの日の宿泊は『湯布院御三家』のひとつ『亀の井別荘』。金鱗湖畔に程近い林の中のゆったりとした空間で、のんびりと過ごしたお話はまたの機会にご紹介します。

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DSC09803-002.jpgこの写真は2008年(平成20年)の2月に訪れたときの石川県金沢市東山にある加賀百万石の城下町の風情を今も残している街のひとつ『東茶屋街』の風景です。
またこの年は雪が多く観光で訪れた人にとっては、古都金沢の冬の趣を満喫できる年でした。

金沢にはいくつかこのような茶屋街があり、この『東茶屋街』と野町にある『にし茶屋街』、主計町の『主計町茶屋街』がありますが、どれも当時の景観を整備しつつ残していた人気のスポットです。東茶屋街は3箇所の中で一番大きく、今でも数件が茶屋を営業していて、芸子さんや芸者さんが十数名いるそうです。実際にこの日も町の中ではどころどころで笛や太古、三味線の音が流れていて、時間を忘れるようなゆるりとした空気が漂っていました。

DSC04390ss.jpgDSC01870ss.jpgDSC05436ss.jpg北陸新幹線が2015年(平成27年)春には金沢までの開業予定とのことなので、首都圏からはより近くなり、また乗り継ぎもなく便利になりますが、その前に一度『Maxとき』と『はくたか』でのんびりと駅弁でも食べながら出掛けてはいかがでしょうか?
新幹線は短時間で着き首都圏からの日帰りも楽になりますが、多分トンネルと防音壁だらけで、車窓の風景を楽しみながらの旅の風情は半減しそうです。しかも金沢は見どころが多く、日帰りでは到底観光しきれないので、ゆったりとした行程の旅行がお勧めです。

DSC07205ss.jpgDSC06860.jpgちなみにこの2008年の冬は片町の『アパホテル』に泊まりましたが、翌年の2009年の2月に訪れた時は、この『東茶屋街』の『昔茶屋 一粋』という一軒の町家をまるまる借りて泊まる、町家旅館に泊まりましたので、またの機会にご紹介したいと思っています。

matsue_yuuhiDSC00623.jpg山陽新幹線、岡山駅から伯備線、山陰本線を経由して出雲駅を結ぶ、特急『やくも』を松江で途中下車して、夕陽の絶景ポイントとして名高い宍道湖畔にて撮影した一枚の写真です。

適度に薄い雲があって、夕陽が乱反射して、絶妙な色合いの夕焼けでした。2008年の8月の末でかなり熱い日でしたが、東京とは違い空気に澱みが無く、湿気も少なく心地よい一日でした。

matsue_tokkyuu_yakumoDSC07298.jpg久々に乗った381系でしたが、1970年代に中央本線で特急『しなの』で乗った時よりもかなり乗り心地が悪かった印象です。振り子式車輌なので確かにカーブでの速度が高いのですが、乗り心地よりも速度を優先した設計なのか、かなり左右にGが掛かっていました。乗った車輌の製造年は確認しませんでしたが、少しヤレているようです。

今回はグリーン車しかチケットが取れなかったので、キロ381の初乗車となったのですが、騒音はかなり大きく、特に台車の軋み音が心配になるほど大きく不安になりました。そして車体の重心を下げるために設置せざるを得なかった窓側の席の、エアコンのダクトはなんとも邪魔で、高額なグリーン料金に見合わない足下空間で、1960年代に雑誌の掲載写真で見た試作車の域を脱していない感じのシロモノでした。
しかしこれもご愛嬌で、この欠点だらけの作りも国鉄時代の無骨な研究開発の情熱が感じられ、味わいがあるのも確かです。ただ鉄道好きではないお客さんのことを考えると、より上の快適性が必要です。

matsue_syuuyuu_busDSC07329.jpg今回松江駅には初めて降り立ちましたが、駅周辺は綺麗に整備されているし、周遊バスも整備されているし、どこを歩いてもゴミひとつとして落ちてないし、風景は美しいし食べ物はどこで食べても美味しいし、とても好感度の高い街でした。そしてそんな好印象を決定づけたのは、やはり地元住民の人柄でした。着いてすぐに駅前の観光案内所に立ち寄り、紹介してもらったお店に昼食しに行こうとして途中で道に迷っていると、通りすがりの日傘をさしたまだ若い妊婦さんが、親切に声をかけてくれて丁寧に道を教えてくれたのです。見知らぬ他人には関わらない風潮の東京では有り得ないことなのでジワッと感動してしまいました。そのほかの出会った人々も皆さん物腰が柔らかくとても良い感じでした。

matsue_minami_ryokanDSC08436.jpgmatsue_sinnjiko_minamiDSC07716.jpgそしてこの日の宿泊先は名宿『皆美館』。ほかの旅館やホテルの予約がいっぱいだったので、やむを得ず一泊3万円もするこの『皆美館』に宿泊したのですが、これがまた感動!風光明媚な眺望、美味しく豪華な夕食と朝食、そしてもてなしの心。どれをとっても満点!この『皆美館』については、また詳しくお伝えしようと考えています。とにかく特急『やくも』で着いた先は、癒される街でした。松江への旅、お勧めです。

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ココチモ