この写真は、2006年10月21日に金沢駅で撮影した1枚で、中間車輌でグリーン車だった『サロ481』をパノラマ先頭車輌に改造し、1989年3月11日に登場した北陸本線特急「スーパー雷鳥」の運転開始とともにデビューした異色の存在、クロ481パノラマグリーン車です。
80年代の初頭に登場した国鉄381系の改造パノラマ先頭車同様、運転席を客室より少し下げ、客席から仕切りのガラス越しに運転士の後ろ姿とともに進行方向の風景がパノラミックに楽しめる構造でした。
小田急や名鉄の元祖パノラマカーのように運転席を2階に設けるような本格的パノラマ先頭車に改造をした165系やキハ183系とは違い、簡易的なパノラマカーですが、今までの485系からは想像もできないデザインに仕上がっていてビックリしたものです。国鉄がJRになり経営の健全化を図っている時期で、利用客獲得のための最大限の努力なのだと感じました。
20年以上に渡り北陸路を駆け抜けたクロ481は、2011年3月12日のダイヤ改正で全車廃車になったようです。そして今では北陸新幹線も金沢まで開通しJRの利用客も増加し、富山や金沢は注目の観光地になっていますが、JR北陸本線から第三セクターに経営が移行する、金沢から直江津までの『IRいしかわ鉄道』、『あいの風とやま鉄道』、『えちごトキめき鉄道(日本海ひすいライン)』の今後の成り行きが気がかりです。
もっぱら通勤路線になるようなので、金沢から新潟に直行するには大変不便になるようです。